日本植物分類学会 第31回大会 プログラム
会期:2001年3月24日〜26日会場:岐阜市・岐阜大学柳戸キャンパス
日程:
3月24日(土) 13:00-17:00 シンポジウム
3月25日(日)
9:00-12:30 一般講演
12:40-14:40 総会
14:50-17:40 ポスターフラッシュ&ポスターセッション
18:30-20:30 懇親会
3月26日(月)
9:00-12:30 一般講演
13:00-16:30 エクスカーション大会会長:高橋弘(岐阜大)
●● シンポジウム ●●3月24日(土) 13:00-17:00
「植物の侵入・移動に伴う分類学的な問題について考える」
1. 趣旨説明/井上 健(信州大)・高橋英樹(北大)
2. 移入植物の現状と問題点
2-1. 野生植物の移植・自生地復元の実例とその問題点/矢原徹一(九大)
2-2. 水草における移入植物の現状と問題点/角野康郎(神戸大)
2-3. 緑化の現場で考えたこと/倉本 宣(明大)
3. 分類学的な解析
3-1. ハナシノブのアイデンティティはどこへ行くのか?−移入種による遺伝的汚染の危機的現状−/加藤辰己(福岡工大)・佐藤忠(新潟大)・瀬井純雄(産山中)
3-2. 人為的移植の検出するための方法は?ーレブンアツモリソウ自生地におけるカラフトアツモリソウの場合/井上 健(信州大)・高橋英樹(北大)
3-3. 酵素多型からみた移植・移入の現場−ヒメコウホネとオオアカウキクサの例−/鈴木武(兵庫県博)
4. 総合討論/井上 健(信州大)・高橋英樹(北大)
●● 講演プログラム ●●
Lは一般講演,Pはポスター講演を示します。
3月25日(日) 9:00-12:30 一般講演
09:00 L01a 一葉植物モノフィラエア(イワタバコ科)の系統進化 / 瀬戸口浩彰*(京大・総人・生物)、加藤雅啓(東大・院・理・進化多様性)
09:15 L02a 日本産アザミ属の分類学的研究4.カガノアザミ群,新潟県と中国地方西部の集団について / 門田裕一*(国立科博)
09:30 L03a 日本産クルマバナ類(シソ科)の分類学的検討 / 米倉浩司*(東北大・院・理・八甲田)
09:45 L04a ハマボッス(Lysimachia mauritiana)の南西諸島における地域的分化 / 堤 千絵*、瀬戸口浩彰(京大・総人)
10:00 L05a チシマルリソウの地理的変異について / 福田知子*(北大・農)、高橋英樹(北大・総合博物館)
10:15 L06a ハイマツ・キタゴヨウ交雑帯における核DNAマーカーによる分子ハイブリッドインデックスの推定 / 綿野泰行*(金沢大・院・自然科学)
10:30 L07a 熱帯樹木の諸形態−その概観的理解のために / 八田洋章*(国立科博・筑波実験植物園)
10:45 - 11:00 休 憩
11:00 L08a 日本及び台湾産サルオガセ属(地衣類)の分類学的研究 / 大村嘉人*(広島大・教育開発国際協力研究センター)、柏谷博之(国立科博・植物)
11:15 L09a ガイアナの河川に生育する地衣類の共生藻について / 野崎久義*(東大・理・生物)、柏谷博之(国立科博)、山田敏弘、喜多陽子、加藤雅啓(東大・理・生物)
11:30 L10a 中国四川省から得られたヤイトゴケ属(Solorina)地衣類の正体 / 王立松(中国科学院昆明植物研究所)、原田浩*(千葉中央博)、成井孝雄(明治薬大)、C. F. Culberson、W. L. Culberson(Duke Univ.)、柴田承二(柴田天然薬物研究室 c/o ミノファーゲン製薬)
11:45 L11a 屋久島におけるナチシケシダ類の混成集団の分子・細胞学的研究 / 篠原渉*(京大・理・植物)、高宮正之(熊大・理)、村上哲明(京大・理・植物)
12:00 L12a ハナヤスリ科の分子α-分類 / 村上哲明*、谷田辺洋子(京大・理・植物)、鈴木武(兵庫県立人と自然の博物館)、佐橋紀男(東邦大・薬)
12:15 L13a 複相世代と単相世代の進化 / 長谷部光泰*、佐野亮輔、榊原恵子(基生研・種分化2)、伊藤元己(東大・総合文化)
■12:40-14:40 2001年度 総会
■14:50-16:10 ポスターフラッシュ (各3分間)
■16:15-17:40 ポスターセッション
P01 植物寄生菌ウドンコカビの系統進化と宿主植物との関係 / 高松進*、松田紗苗(三重大・生物資源)
P02 キヌゴケ属の分類学的研究(III) 歯の構造 / 有川智己*(東大・理学系・生物科学)
P03 rbcLに基づくTrismegistia(ナガハシゴケ科、蘚類)の分子系統学的位置 / 坪田博 美*(広島大・院・理・生物科学)、秋山弘之(兵庫県立人と自然の博物館)、出口博則(広島大・院・理・生物科学)
P04 苔類における減数分裂装置の多様性について / 嶋村正樹*(広島大・院・理・生物科学)
P05 下部白亜系清末層(山口県)から産出した最古のデンジソウ科大型化石について / 山田敏弘*(東大・理・生物)、西田治文(中央大・理工・地学生物)、加藤雅啓(東大・理・生物)
P06 西マレシア産シマオオタニワタリ類の分類学的研究 / 谷田辺洋子*(京大・理・植物)、Dedy Darnaedi(ボゴール植物園)、村上哲明(京大・理・植物)
P07 タイ国ドイ・インタノン山の植物調査 / 近田文弘*(国立科博)、チャムロン・ペンクライ(タイ王立森林局)
P08 琉球列島固有種オキナワギクの島嶼間および島嶼内の遺伝的分化 / 牧雅之*(東北大・院・理・生物)
P09 タンポポ属植物に見られる雑種形成過程の解析:雑種個体の遺伝的・形態的特性 / 芝池博幸*、秋山永(農環研・保全植生)、内山聡、河西香、森田竜義(新潟大・教育・生物)
P10 日本産カモメヅル属とオオカモメヅル属(ガガイモ科植物)の分子系統解析 / 山城考*、横山潤、牧雅之(東北大・院・理・生物)
P11 サツマイナモリ(アカネ科)の異型花柱性 / 内貴章世*(京大・理学研究科)、工藤洋(都立大・理)、永益英敏(京大・総合博物館)
P12 キヨスミウツボ(ハマウツボ科)の果実と種子散布/中西収(関西総合環境センター)、黒崎史平*(頌栄短大)、小林禧樹(兵庫県立公害研究所)、阿江裕行(ひょうご環境創造協会)
P13 千島列島とその周辺地域におけるエゾコザクラの花型と形態の地理変異 / 高橋英樹*(北大・総合博物館)
P14 九州南部・琉球列島地域のセリ属の分類学的再検討 / 高橋直樹(鹿大・理)、瀬尾明弘*(京大・理・植物)、堀田満(鹿大・理・地環)
P15 小笠原諸島におけるシロテツ属(ミカン科)の遺伝的変異と分化 / 加藤朗子*、加藤英寿(都立大・牧野標本館)、可知直毅(都立大・理・生物)
P16 日本産イカリソウ属植物の分子系統学的解析 / 堀江佐知子*(東北大・院・理・生物)、鈴木和雄(山口県立大・生活科学)、牧雅之(東北大・院・理・生物)
P17 中国−ヒマラヤ地域に固有なSinocrassula(ベンケイソウ科)についての分類学的考察 / 秋山忍*(科博・植物)、大場秀章(東大・総合博物館)、武素功(中国科学院昆明植物研究所)
P18 イシヅチザクラPrunus shikokuensis (Moriya) Kubotaの雑種性の検証 / 大原隆明*(富山県中央植物園)、渡邊幹男、芹沢俊介(愛教大・生物)
P19 ブナの葉緑体DNAを用いた分子系統地理学的解析 / 藤井紀行*(都立大・牧野標本館)、戸丸信宏、奥山慶(名古屋大・生命農学)、小池孝良、三上哲夫(北海道大・農)、植田邦彦(金沢大・理)
P20 カワゴケソウ科 Zeylanidiumにおける軸状匍匐体から葉状匍匐体への形態進化 / 塚本郁絵*、桧山ゆき、今市涼子(日女大・理)、加藤雅啓(東大・理)
P21 北海道に分布するコウホネ属 Nupharの形態分類学的検討 / 山崎真実*(北大・農・植物園)、高橋英樹(北大・総合博物館)、佐々木純一(雨竜沼湿原を愛する会)
P22 アマモの一年生及び多年生集団における遺伝的多型の比較2 / 唐崎千春*(京大・院・理・植物)、尾田正(岡山県水産試験場)、村上哲明(京大・院・理・植物)、河野昭一(京大)
P23 コバイケイソウの遺伝的変異 / 河原孝行*(森林総研北海道)、高橋弘(岐大・教育)
P24 キンコウカ(キンコウカ科、広義ユリ科)の遺伝的多様性(予報) / 横川麻子*(大阪市大・院・理・植物園)、西野貴子(大阪府大・総合科学)、田村実(大阪市大・院・理・植物園)
P25 カサスゲの結実標本はなぜ少ないのか / 伊藤貴彦*、五百川裕、大悟法滋(上越教育大・自然・生物)
P26 日本産ヒメゴウソ(カヤツリグサ科)における形態的,遺伝的分化 / 仙仁径*、若林三千男、藤井紀行(都立大・牧野標本館)
P27 分子情報から種の鑑別はできるのか?−生薬のDNA鑑別における事例− / 近藤健児*、司馬真央、寺林進、樋口正視、佐々木博((株)ツムラ漢方生薬研究所)
■18:30-20:30 懇親会 長良川ハイツ(長良川河畔)
■3月26日(月) 9:00-12:30 一般講演
09:00 L14b 日本産コナラ節植物における葉緑体DNAの地理的変異 / 菅野宗武*、鈴木三男(東北大・理・植物園)
09:15 L15b マイクロサテライトによるトヨタフォレスタシデコブシ集団の遺伝構造 / 渡邊幹男*(愛教大・生物)、井鷺裕司(広島大・総合科学部)、茂森舞、巴貴子、郡恵子、芹沢俊介(愛教大・生物)
09:30 L16b 分子系統に基づくStephanandra, Neillia, Physocarpus(バラ科)の種子形態と分類 / 遠藤康弘*、大場秀章(東大・総合博物館)
09:45 L17b ウマノスズクサ科ウスバサイシン属植物における網状進化過程の解析 / 山路弘樹*、横山潤、福田達哉(東北大・院・理・生物)、朴宰弘(慶北大・理・生物)、楊春 (北京中医薬大、中薬学院)、牧雅之(東北大・院・理・生物)
10:00 L18b オクノカンスゲの新変種ウスイロカンスゲ / 織田二郎*、永益英敏(京大・総合博物館)
10:15 L19b 日本・台湾・中国産のハナミョウガ属の分類学的再検討 / 船越英伸*(信州大・工・地域環境システム)、井上健(信州大・理・生物科学)
10:30 L20b スズラン科(広義ユリ科)の分子系統と分類 / 山下純*、田村実(大阪市大・院・理・植物園)
10:45 - 11:00 休 憩
11:00 L21b ザクロとナスの胎座型 / 福岡誠行*(頌栄短大)
11:15 L22b モニミア科の葯の構造と裂開様式の多様性 / 木本行俊*(京大・院・人間環境)、戸部博(京大・院・理)
11:30 L23b モクマオウ属における合点受精と花粉管の挙動 / 十河暁子*(京大・院・人間環境)、野口順子(京大・院・理)、Tanguy Jaffr氏iIRD New Caledonia)、戸部博(京大・院・理)
11:45 L24b 上北迫植物化石群(双葉層群、前期コニアシアン;後期白亜紀)から発見されたクスノキ科の花化石 / 高橋正道*(新潟大・理・環境)、P. S. Herendeen(George Washington Univ.)、P. R. Crane(Kew Gardens)
12:00 L25b 野生絶滅種車軸藻ホシツリモ(Nitellopsis obtusa 野尻湖産株)の野尻湖への復元 / 樋口澄男*(長野県衛公研)、近藤洋一(野尻湖ナウマンゾウ博)、酒井昌幸、山川篤行(野尻湖水草復元研究会)、北野聡(長野県自然保護研)、野崎久義(東大・理・生物)、渡辺信(国立環境研)、加崎英男(都立大・理)
12:15 L26b 愛知県版レッドデータブックの作成−県レベルのランク評価に関する提案 / 芹沢俊介*(愛知教育大・生物)
■13:00-16:30 エクスカーション(シデコブシ観察)
TOP