奨励賞、論文賞および大会発表賞を新設します
会長 邑田 仁
日本植物分類学会では会則第4条(4)に基づき日本植物分類学会賞を設けております。従来は毎年2名程度の方に授賞を行ってきましたが、昨年度に設けられた「学会賞検討委員会」により、奨励賞、論文賞およびポスター賞を新設すべきという答申をいただきました。これについて本年度2回の評議員会で検討していただいた結果、ポスター賞を口頭発表も対象に含めた大会発表賞に拡大し「奨励賞、論文賞、大会発表賞」の3つを新たに設けることが承認されました。これらを実施するためには、授賞に関する規約等を新設あるいは修正し、さらに実施要項を作成することが必要ですが、こうした準備を次回3月の評議員会までにととのえ、規約を承認していただいて、来年度からすべての授賞を実施する予定です。会員の皆様には、今のうちから力のこもった研究発表・論文を準備して、大会でそれらを発表し、またAPGや分類に投稿していただけることを期待しております。次回大会の大会発表賞の詳細については、大会発表賞担当評議員の村上さんが、次に解説してくれています。該当者の方は、大会案内にあります応募要項をご覧の上、ぜひ応募(立候補)してください。
新設の大会発表賞について
大会発表賞担当評議員 村上哲明
本号のニュースレターに掲載されている評議員会議事録にもあるとおり、分類学会賞検討委員会からの答申を受けて、評議員会では大会発表賞(口頭発表賞とポスター発表賞)を新設する方針を決めました*。
まず、次回の第5回沖縄大会から新設する予定の大会発表賞の基本コンセプトを述べさせていただきます。この賞は、パーマネント・ポストに就いていない若手研究者(学生、院生はもちろん、ポスドクや任期付き助手なども含みます。ただし、年齢制限は特に設けません。)で、優れた研究を行い、それを大会でうまく発表した人を顕彰することによって、大会を盛り上げ、植物分類学分野の若手を奨励することを目的にしています。このような賞を新設することによって、若手研究者の方々が日頃から、少しでもより良い研究をしよう、それを大会で少しでもよりうまく発表しようという意識を今まで以上に強くもっていただけたら幸いです。
受賞者の選定に当たっては、複数の審査員によって、研究内容とプレゼンテーションのうまさ(ポスター賞の場合は、ポスターの視認性の高さ、わかりやすさなど)を、それぞれ約2:1の重みづけで採点させていただく予定です。ポスター賞については、ポスターのみを審査し、口頭による説明は審査対象とはしません。
審査対象者は、口頭発表賞、ポスター発表賞のいずれも、大会発表申し込み時に審査対象になることを自ら希望した筆頭発表者で、実際に口頭発表、ポスター発表をされる方本人に限ります。受賞者には、賞状を授与します。学会では副賞は準備しませんが、賞を取られたことは受賞者に様々な形でプラスに作用するはずです。有資格の方は、どうかふるって大会発表賞にご応募下さい。具体的な応募方法は、このニュースレターに掲載されている第5回沖縄大会の案内(pp. 4〜8)をご覧下さい。
なお、受賞者は、翌年の大会発表賞の審査員に加わっていただくことを予定しています。
* 会長が書かれておりますように、これを学会の正式の賞とするためには、総会で規約の改正をすることが必要になります。もし、来年の総会でそのように議決されれば、第5回沖縄大会で募集するものが第1回の大会発表賞ということになります。否決された場合には、第5回沖縄大会だけの特別企画となります。