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お知らせ/20081205日本植物分類学会講演会のお知らせ

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日本植物分類学会講演会のお知らせ

12月13日(土曜日)に日本植物分類学会講演会が大阪で開催されます。お誘いあわせの上,どうぞお越しください。


【日時】2008年12月13日(土)午前10時〜午後4時40分

【講演会場】大阪学院大学 2号館地下1階2号教室(02-B1-02教室)〒564-8511 大阪府吹田市岸辺南2丁目36番1号(電話:06-6381-8434)

【プログラム】10:00-10:05 ご挨拶10:05-11:05 福原達人「Heterodichogamyの自然史」11:15-12:15 永益英敏「インドネシア・スラウェシの旅」(12:15-13:20 昼食)13:20-14:20 高相徳志郎「ソテツ精子が泳ぐ液はどこから分泌されるのか―トガサワラの花粉管伸張と関連づけて」14:30-15:30 角野康郎「日本の水草―『日本水草図鑑』以降の新知見と課題」15:40-16:40 岡田博「ヤブカラシを求めてあちらこちら」

【その他】講演会終了後、大阪学院大学構内で懇親会を行います。

【会場までのアクセス】JR東海道本線岸辺駅、阪急京都線正雀駅から大阪学院大学までともに徒歩5分。http://www.osaka-gu.ac.jp/campus/cl_frame/index.html

【講演要旨】「Heterodichogamyの自然史」福原達人(福岡教育大学教育学部)雌雄異熟性についての二型性・型内での同調性・型間での相反性、の3点で特徴つけられる性型を"heterodichogamy"という。分布やタイプ、他の形質との相関について紹介し、日本の暖温帯に広く分布する3樹種の事例を報告する。

「インドネシア・スラウェシの旅」永益英敏(京都大学総合博物館)2008年8月にインドネシア・スラウェシ島、赤道直下のトミニ湾に浮かぶトギアン諸島で離島の人と自然を対象とした学術調査が行われた。ブギス人の伝統的な木造帆船ピニシを用いた調査の様子と現地の植物を紹介する。

「ソテツ精子が泳ぐ液はどこから分泌されるのか―トガサワラの花粉管伸張と関連づけて」高相徳志郎(総合地球環境学研究所・研究部)ソテツ精子は液の中を卵に向けて遊泳するわけであるが、この液がどこから分泌されるかについて定説がない。一方、トガサワラ等針葉樹では、生長を休止していた花粉管が突然伸張を再開して受精に至る。両者の受精直前の関係を雌性配偶体の働きを通して考える。

「日本の水草―『日本水草図鑑』以降の新知見と課題」角野康郎(神戸大学理学研究科) 水草の世界では絶滅危惧種の増加と、新たな外来水草の相次ぐ野生化が問題となっている。本講演では、近年明らかになった分類学的知見や未解決の課題を紹介しながら、日本の水草の今に迫る。

「ヤブカラシを求めてあちらこちら」岡田博(大阪市立大学理学部附属植物園) 「ヤブカラシに実のつく株とつかない株があるのはなぜ?」と訊かれて、染色体を観察し、その原因が2倍体と3倍体の違いであることがわかった。ところが、1)2倍体で減数分裂が正常に進むのに花粉稔性が50%ほどの場合があることがわかり、これは何か大事なものが秘められているように思い、研究をつつけることにした。また、2)3倍体の起源にも興味があった。1)は花粉形成過程に関連した、複数あると思われる遺伝子間の不適合が原因ではないかと思われるがまだ証拠が得られない。2)にはいろいろの過程が仮定されるが、いずれにしてもさまざまな近縁の種、いろいろな場所の株で染色体数、遺伝的変異を調べていかなければならない。また、1)についてもとりあえずはさまざまな個体の遺伝的変異を調べる必要がある。というわけで、アジアのいろいろの地域から機会を捉えてヤブカラシとその近縁種を収集している。その途中経過を報告したい。

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最終更新時間:2011年12月07日 17時57分08秒

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