2011年度日本植物分類学会講演会のお知らせ
2011 年度の日本植物分類学会講演会を次のとおり開催します。
- 日時
- 2011年12月17日(土) 午前10時〜午後5時
- 会場
- 大阪学院大学2号館地下1階2号教室(02-B1-02教室) 〒564-8511 大阪府吹田市岸部南2丁目36番1号(電話:06-6381-8434)
プログラム
演者 | 演題 | |
---|---|---|
10:00-10:05 | ご挨拶 | |
10:05-11:05 | 角野 康郎 | 日本の絶滅危惧水草をめぐって |
11:15-12:15 | 東 浩司 | 日本産セリ科植物の系統分類 |
12:15-13:20 | 昼食 | |
13:20-14:20 | 木場 英久 | イネ科の小穂形態の基礎 |
14:30-15:30 | 山住 一郎 | シダの無配生殖と無胞子生殖―多様性を生む生殖法― |
15:40-16:40 | 狩山 俊悟 | 岡山県の植物と岡山県植物誌への取り組み |
その他
講演会終了後,大阪学院大学職員食堂(17 号1 階)で懇親会を行います。
会場までのアクセス
JR 東海道本線岸辺駅あるいは阪急京都線正雀駅から大阪学院大学までともに徒歩5 分。 大学ウェブサイトの「交通アクセス」と「キャンパスマップ」をご覧下さい。
講演要旨(執筆は各演者)
日本の絶滅危惧水草をめぐって
角野 康郎 (神戸大学大学院理学研究科)日本産水草の40%以上がレッドリスト種になっているが,調査の遅れ,分類の見直し,外来種の増加などにより現状が不明の種が少なくない。このような種の実態を中心に,日本の水草の最近の状況を紹介する。
日本産セリ科植物の系統分類
東 浩司 (京都大学大学院理学研究科) 日本に分布するセリ科セリ亜科30属約60種について,最近の分類体系(Ohba, 1999とYamazaki, 2001)の相違点や種レベルの分類学的問題点を整理し,葉緑体および核 ITS 領域の分子系統解析の結果から,これらの問題について考察する。
イネ科の小穂形態の基礎
木場 英久 (桜美林大学自然科学系) イネ科植物を同定するときには,護穎や包穎といった特殊な形態用語を理解している必要がある。しかし,これを理解すれば,イネ科はたくさんの種が身近に見られるので,相同な部位を比較して,多様な種に共有されている法則性や,痕跡器官を見つけたりする楽しみがある。
シダの無配生殖と無胞子生殖―多様性を生む生殖法―
山住 一郎 (大阪府教育センター)有性生殖系のシダが無配生殖や無胞子生殖を行うと倍数性の異なる胞子体が形成される。さらに,これらの間で交配がおこると新たな倍数体が形成される。培養条件下でこれらの現象が確認できるが,自然下においても同様の現象によりシダの遺伝的多型が生まれていると考えられる。
岡山県の植物と岡山県植物誌への取り組み
狩山 俊悟 (倉敷市立自然史博物館)岡山県中部の吉備高原には石灰岩地や小湿地が点在し,多くの希産種や隔離分布種が知られている。これらを含め,岡山県から新種記載された植物や岡山県を中心に分布する植物,岡山県の絶滅危惧植物などを紹介する。また,岡山県植物誌発刊に向けた取り組みも紹介する。
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最終更新時間:2011年12月07日 17時56分48秒
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