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活動他/2012年度講演会の変更点

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!!!2011年度日本植物分類学会講演会のお知らせ
!!!2012年度日本植物分類学会講演会のお知らせ

2012年度の日本植物分類学会講演会を次のとおり開催します。会場は大阪学院大学の林一彦先生にお世話いただきます。

:日時:2012年12月22日(土) 午前10時〜午後5時 
:会場:大阪学院大学2号館地下1階2号教室(02-B1-02教室) 〒564-8511 大阪府吹田市岸部南2丁目36番1号(電話:06-6381-8434)

!!プログラム
,,演者,演題
,10:00-10:05,,ご挨拶 
,10:05-11:05,川窪伸光,微速度・高速度撮影によるナチュラリスト感性の映像化の試み
,11:15-12:15,田中伸幸,カンナ科とはどんな植物か〜その混乱する分類と課題〜
,12:15-13:20,,昼食
,13:20-13:50,山本武能,ビーベルシュタイニア科の花と生殖器官の発生学的研究
,13:50-14:20,水田光雄,新しい帰化植物の話題と侵入経路
,14:30-15:30,高橋正道,白亜紀に咲いていた初期の被子植物の花を探す遙かなる旅路の先にあるものは?
,15:40-16:40,中西弘樹,南方系植物分布北上の植物地理

!!その他
参加費としてお茶代(100円程度)を徴収いたします。講演会終了後,大阪学院大学職員食堂(17 号1 階)で懇親会を行います。

!!会場までのアクセス
JR 東海道本線岸辺駅あるいは阪急京都線正雀駅から大阪学院大学までともに徒歩5 分。 [大学ウェブサイト|http://www.osaka-gu.ac.jp/p_student/index.html]の「交通アクセス」と「キャンパスマップ」をご覧下さい。 

!!講演要旨(執筆は各演者)
!微速度・高速度撮影によるナチュラリスト感性の映像化の試み
川窪伸光(岐阜大学応用生物科学部)

植物分類学徒の自然の捉え方は一般の方々と多少とも異なるようです。良く言われるときは「自然を見る目をもっている」と表現され,悪く言われるときは「偏執的で理解しがたい」と囁かれます。そこで,その学徒の端くれの私が,自然に対する自らの感性を映像化に挑戦し,試行錯誤の末に捉えた映像を紹介しながら,ナチュラリストの世界観を考えてみます。


!カンナ科とはどんな植物か〜その混乱する分類と課題〜
田中伸幸(高知県立牧野植物園)

カンナ科は中南米の熱帯を中心に分布するショウガ目の大型多年草である。園芸植物としてはよく知られているが、野生種はあまり知られておらず、分類の研究事例も非常に少ない。カンナ科は変異が大きく比較形質にも乏しいため分類が難しく、少ない研究例の中でも種の認識には研究者によって大きな差がある。カンナ科とはどんな植物かについて、混乱するその分類と研究課題などについて紹介する。 

!ビーベルシュタイニア科の花と生殖器官の発生学的研究
山本 武能(京都大学大学院理学研究科)

最新のAPG分類体系ではビーベルシュタイニア科はムクロジ目に属するが、塊茎を発達させる草本植物であるなど、他のムクロジ目とは異なった外見的特徴を備えている。本講演ではムクロジ目の変わり者であるビーベルシュタイニア科について紹介すると共に、花や生殖器官の発生学的な観察に基づいて他のムクロジ目植物との類縁性を考察する。

!新しい帰化植物の話題と侵入経路
水田光雄(近畿植物同好会)

帰化植物の侵入は、人の経済活動に伴い毎年どこかで新しい種類が記録されている。この様な現状の中、2001年に新しい帰化植物図鑑が出版され、2010年には第2巻が出版されました。この出版社の提供により2002年「日本帰化植物友の会」発足し、友の会通信が発行されなど会員間の情報収集の場となっている。また、同年、筑波にある農林水産省計算センターが管理するホストコンピューターを媒体として、メーリングリストへ登録することで、登録者の発した情報をリアルタイムに共有するシステムが開始された。今回の発表では、友の会通信と、このメーリングリストで紹介されたものと、私が記録した帰化植物の中で、侵入経路別に分別できた種類を紹介する。

!白亜紀に咲いていた初期の被子植物の花を探す遙かなる旅路の先にあるものは?
高橋正道(新潟大学理学部自然環境科学科)

地球に恐竜がいた頃に、被子植物はどのような花を咲かせていたのだろうか? 1億年前もの太古の堆積岩の中に眠っていた花の化石を、福島県の双葉層群やモンゴルのゴビ砂漠から探し出し、大型加速器による3次元構造解析によって、被子植物の初期進化を解明しようとしてきたこれまでの研究を、3Dステレオムービー画像を使いながら、分かりやすく紹介します。

!南方系植物分布北上の植物地理
中西弘樹(長崎大学教育学部)

私は海岸植物の生態と種子散布を中心にフィールドでの研究を重視して行ってきたが、それらの内容はフロラや分布にも深い関係をもっている。サブテーマとして行ってきた「九州西廻り分布型植物」「島嶼偏在植物」、そして最近特に興味をもっている「海流散布植物の分布拡大」の3つの内容について紹介したい。